糖尿病の方にとって歯周病治療はとても重要です
今回の勉強会では糖尿病と歯周病の関係についてまとめてみました。
まず糖尿病とは、
血糖値の高い状態が続きそれによって全身の様々な器官に異常が現れる病気です。
膵臓で分泌されるインスリンというホルモンは血液を介して肝臓、筋肉、脂肪組
織に運ばれ、血液中のブドウ糖を細胞内に取り込むのを手助けし、血糖値を下げ
る働きを持っています。
このインスリンが膵臓で分泌されなかったり(1型糖尿病)、
分泌されても肝臓や筋肉の細胞にうまく作用しなくなると(2型糖尿病)、
血液中にブドウ糖がたまり、高血糖の状態になります。
・糖尿病が歯周病に及ぼす影響
糖尿病の方は糖尿病でない方に比べて歯周病になる頻度が2~3倍高く、
歯周病の進行が早く、治るのも遅くなります。
その理由として、糖尿病の方は細菌の攻撃に対して自分を守る免疫の働きが低下しており、
組織を元どおりにする力も弱いため、炎症組織破壊が進行しやすいからです。
(挿絵は東京都福祉保健局のホームページから引用)
逆に・・・・・
・歯周病が糖尿病に及ぼす影響
糖尿病の方が歯周病治療を行うと、
歯肉炎症時に組織内で増加する炎症性サイトカイン(インスリンの働きを妨げる)という物質の量が減り、
インスリンの働きがよくなることで血糖値が改善され、糖尿病の症状が軽減されるという効果があります!
つまり、糖尿病の方にとって歯周病治療はとても重要であることがわかります。
私たち衛生士として、
糖尿病の患者さんには、歯周病との関わりについてのお話しや、
食事指導もさせていただきたいと思っております!
野村