SRPを成功に導くために必要なこと
「SRPを成功に導くために必要なこと」
そもそもSRPとは、歯肉に埋まっている歯の根っこについているバイオフィルムと歯石を除去することです。
そしてSRPの成功とは、歯周病源菌の温床となるバイオフィルムと歯石を除去することで、歯周組織の炎症を消退させることです。
しかし、実際に根っこについているバイオフィルムと歯石を除去することは容易ではなく、知識やテクニカルスキル(技術)を上げることが必要不可欠となります。
そして、SRPを成功に導くために必要なことの一つ目は"インスツルメントを知ること"です。
自分が使う道具のことをよく知り、こだわることはプロフェッショナルであるための出発点です。
スケーラーの基本構造についてや、刃の形態、歯面に対する角度をしっかり理解しておくことが最も作業効率が高くSRPができると言われています。
二つ目は、"スケーラーを使う達人になるために必要なスキルを身につけること"です。
X線の読影、歯石の探知力、スケーラーのメンテナンス(正しいシャープニング)、症例に合ったスケーラーの選択や扱い方の把握等。
このような知識やスキルを身に付けることがSRPを行う上で大変重要です。
三つ目は"SRPのゴールを知ること"です。
SRP開始時、根面は沈着した歯石でガタガタ、ザラザラで歯周ポケットから出てくるものも、歯石やプラーク等が出血と混ざって赤黒くドロっとしたものが目立ち、ストローク音がガリガリと低い音になっています。
しかし、SRPが進むにつれて根面の感触が変わってきます。
歯周ポケットからはサラッとした血液、ストローク音も高くなります。
過剰にSRPをしないためにも、こういった変化を察知する必要があります。
SRPは歯科衛生士が歯周病を治すために責任を持って、患者さんと二人三脚で取り組む歯周治療の一つです。
患者さんに正確な技術で治療を提供できる歯科衛生士になるために、毎日が勉強だと思っています。
Nomura