フッ化物のプラーク・細菌に対する抗菌作用

お昼のミーティング

今回私は、フッ素について
改めて勉強しなおして、まとめてみました!

林歯科でこれから小児歯科にも力を入れて行っていくうえで、フッ素はとても重要なことなので、しっかり勉強しました。

~そもそもフッ素とは~

フッ素(F)は、カルシウム(Ca)や鉄(Fe)炭素(C)酸素(O)などと同じ、元素です。
元素は地球上に役100種類ほどあり、その中でもフッ素は17番目に多い元素で、土壌中や海洋中に含まれています。

フッ素の無機化合物をフッ化物と言い、フッ化物は土壌のミネラル成分であり、水が岩石を通過するときにはフッ化物も一緒に溶かしていきます。
なので、フッ化物はほとんどすべての食品に自然に含まれているものなのです!

主なものとして

・穀物:0.1~0.25ppm
・豆類:0.5~3ppm
・肉類:0.3~2ppm
・野菜類:0.1~1ppm
・果実類:0.1~1ppm  
   があります。

フッ化物はわたしたちの身体の構成要素にもなっていて、カルシウムとフッ化物は仲が良いので、カルシウム成分の多い骨や歯に多く含まれています。
"フッ素に害がある"という考えが世の中にあるみたいですが、フッ化物もカルシウムもどんなものでも、量が多過ぎれば害が現れ、少なすぎても影響がでてきます。

フッ化物も適当な量を摂取することによって健康を維持できる栄養素の一つとして考えられており、特に成長期の子どもにとっての歯や骨の栄養素と位置付けられています。
また、フッ化物療法によって骨密度が増すことも確かめられているそうです(^^)

~フッ化物の安全性

歯の発生期に過剰にフッ化物を摂取すると、歯牙フッ素症(斑状歯)になる可能性があり、また、フッ化物による下痢や腹痛などの中毒症状もあります。
ただしこれらは、フッ化物入りの洗口液を誤飲するなどして大量に体内に取り入れた場合の話です。

 

フッ素の中毒量は、

体重1kgあたり0.005~0.01gとなっており、歯磨き粉のチューブをいっぺんに1本以上を丸呑みでもしない限り中毒症状は現れません。
歯磨き粉や洗口液を少々誤飲した程度では問題ありません!
通常の範囲内でのフッ化物入り洗口液や歯磨剤の使用は安全です(^^)

~フッ化物による虫歯予防効果3つ

①エナメル質結晶の安定化作用

歯の表面のエナメル質の構造は、ハイドロキシアパタイトというリン酸カルシウムの結晶です。
結晶構造に欠陥部分があると、フッ化物はエナメル質に作用してその欠陥部分を修復したり、酸に溶けにくいフルオロアパタイトというフッ素元素を含む結晶を生成します。
結果的に、エナメル質の酸に対する抵抗性を増強し、虫歯を予防します。

②再石灰化促進作用

虫歯は、エナメル質に付着したプラークの中でつくられた酸が、エナメル質中のカルシウムイオンやリン酸イオンを溶解することで始まります。この現象を脱灰(だっかい)といいます。
初期の脱灰の状態のときに唾液のはたらきで、溶け出したカルシウムイオンやリン酸イオンを元の状態に戻すことを再石灰化(さいせっかいか)といいます。歯の周囲の唾液などに存在しているフッ化物は、この再石灰化を促進する作用をもっています。

③プラーク細菌に対する抗菌作用

フッ化物は、プラーク中に生息している虫歯の原因菌の酵素の働きを阻害したり、酸を産生する能力を抑制する効果があります。

長くなってしまいましたが、フッ素について大切なことをまとめてみました!
今回勉強したことをもとに、お家での正しいフッ化物の使い方を教えていって、たくさんの子どもさんの虫歯予防をしていきたいです(^^)

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       MIYAKE

 

  

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