こどものむし歯の主犯はミュータンスレンサ球菌
こどものむし歯~細菌編~
こどものむし歯の主犯はミュータンスレンサ球菌
今日はこのミュータンスレンサ球菌についてお話しします。
特徴その① 糖から酸を産生する
ミュータンス菌は口腔レンサ球菌の一種です。
口腔に常在するレンサ球菌に共通する性質は糖を取り込んで乳酸などの有機酸を産生する事です。
虫歯とは酸により歯が溶かされることです。
しかし微生物が有機酸を産生すること自体は悪いことではありません!!
酸が口腔環境のpHを低下させることにより歯周病菌をはじめとする多くの腐敗菌の増殖が抑えられるのです。
特徴その② 不溶性グルカンを合成する
先ほど、有機酸の産生自体は悪いことではないと述べましたが、
ミュータンスレンサ球菌が虫歯菌と言われる理由は、この菌が砂糖(スクロース)から粘着性のある「不溶性グルカン」というものを形成する能力があることです。
不溶性で粘着性のあるグルカンにより有機酸が唾液中に拡散せず、グルカンの中に閉じ込められるため、局所的に極端なpHの低下がおこります。
この現象が歯の表面でおこる初期虫歯を発症するのです!!
むし歯のしくみとスクロース(ショ糖)のかかわり
スクロースは砂糖の主成分です!
グルコース(ブドウ糖)とフルクトース(果糖)という2つの糖が合わさったもの
①まず、砂糖(スクロース)が摂取されると
ミュータンス菌が産み出す酵素によりグルコースとフルクトースに分解されます。
②そして酵素がグルコースを繋げていき、グルカンを作り出します。
グルカンが形成されると歯面に強く付着します。
③その周りに細菌が集まり、酸を産生します。
こうして虫歯が産まれるのです。
虫歯をつくらないためにも砂糖の摂取量には気をつけてくださいね( ∩^∀^)
特にダラダラ食べには要注意です!!
Kajimoto