知覚過敏症についてのセミナー
6月28日のお昼、グラクソ・スミスクライン(株)の兼田綾子様に知覚過敏症についてのセミナーをしていただきました。
知覚過敏症とは、虫歯でもないのに歯がしみるという症状があり、3人に1人にこの症状があり、最も多いのが、20代から50代です。
しかし、我慢できないこともないので、50%の方は、何もせずに放置しているとのことです。
歯科医院では、知覚過敏の治療としては、しみる部分に薬剤を塗りますが
そのうちの一つに硝酸カリウムを含む薬剤があります。
グラクソ・スミスクライン(株)が発売している『シュミテクト』という歯磨き剤にはその硝酸カリウムを含んでいるので、効果があるのは理論的にも当然だと推測できます。
しかし薬剤が少なくては効果が出ず、効果を引き出すために、1回2g(歯ブラシの端から端まで)の量が必要で、1日2回、朝晩に2分以上の歯磨きが必要です。
継続して使うことが必要で、2週間で44%、4週間で81%の自覚症状の改善が証明されています。
知覚過敏症を放置している50%の方は、1度ご自分で試されるのもいいかもしれませんが、歯がしみるという症状が、知覚過敏症ではなく虫歯だと、自然治癒しないものを放置することになり、逆効果になるので注意が必要です。
あと、私が感じた『シュミテクト』のいい所は、国際的な歯みがき剤の研磨性を示す、RDAという指数が低い(30~90)ということと、ラウリル硫酸ナトリウム無配合で発砲作用を抑えて磨きやすいということです。
今回は、『シュミテクト』という歯磨き剤の説明をしましたが、他にも多くの良い歯磨き剤があり、それぞれの特徴をよく理解することがとても大切です。
逆に、市販の歯磨き剤には、酸性の製品もたまにあり、使用方法次第ではエナメル質の損耗も起こりかねません。
これからも林歯科医院では、多くの情報を取り入れて皆さんに発信していきたいと思います。
RDAとは
歯みがき剤の研磨性を示す国際的な指数で、
研磨性が高ければステイン除去効果は高いですが歯の面を傷つけることがあります。
研磨性が低ければステイン除去効果は弱いが、歯に与えるダメージは低くなります。
RDAが低くても、『ブリリアントモア』や『シュミテクト』のように科学的に
汚れを浮き上がらせる成分が含まれていると、除去効果に問題はありません。