「兵庫県民の医療と福祉を守る会」設立記念フォーラム
9月19日に、神戸文化ホールで、
「兵庫県民の医療と福祉を守る会」設立記念フォーラムが
兵庫県医師会、歯科医師会、薬剤師会、看護協会などの共催で行われました。
フォーラムでは
この度の東日本大震災での兵庫県医師会、歯科医師会、薬剤師会、看護協会の連携で、
どのような活動を行い、活動を通しての今後の課題、問題点などが報告されました。
一番大きな問題点は、拠点となる地域どおしでの連絡がとれず、
連携がうまくいかないことによる効率化の問題だったそうです。
つまり、人員や物資の供給が過剰な地域と不足している地域の差がはげしいのに
もかかわらず、情報の共有化ができないため効率的に動けないということでした。
また、医療体制においては、とても恐ろしいことなのですが、
被災者の状況は「生」か「死」かのどちらかで、救急医療の必要性が低く、
それよりも、
糖尿病のような慢性疾患患者への対応の必要性が高かったということです。
歯科医師会からの報告では、カルテなどが流されたことで、
検死の対応が大変困難だったそうです。
(検死では、最後まで残る歯の状況とカルテとの照合が必要です)
その他、コラムニストの勝谷誠彦氏を交えてのシンポジウムが行われ、
現場でのすばらしい援助の対応の報告以外に、震災での政府の問題点や、
今後の対応について議論が行われました。
その中で、同じ事が神戸で起こった場合の対応や、もしも敦賀原発で問題が起こ
れば琵琶湖の水が使えなくなるので、神戸などは琵琶湖以外の水源や井戸のを確
保がとても重要だという話は衝撃的でした。
「想定外」という表現も、ある意味逃げ道という見方も大切だと思いました。
「想定外」にしておかないと予算がおりないというトリック・・・・
また、神戸中央市民病院をさらに海よりに移動することに対する危険性も取り上
げられました。
今、日本中で多くの災害が起こっていますが、これらの災害に対しては他人事では
なく明日はわが身です。常にみんなが考える必要があり、そのような意味でもこ
のようなフォーラムはとても有意義で、みんなで活性化させていく必要があると
強く感じました。
それと、医師会会長の川島先生を初め、現場で対応された医療機関の方々のご尽力
に対しては尊敬の念を感じずにいられませんでした。