普通はありえないことです。

歯科診療について

先日のインプラントの使い回しをしていた歯医者さんが自殺未遂したというニュー
ス。本当に驚きです。普通はありえないことです。

どこのメーカーのインプラントも滅菌されたうえに3重以上に厳重にパックされ
た状態で歯科医院に届きます。

オペの時も、第2補助のスタッフがケースから取り出したあと、外側のパックを
開放し、その中のパックを私が受け取り、内側のパックを私が開放します。そし
て滅菌されたゴム手袋でさえインプラントにふれないように特殊な器具を慎重に
インプラントに差し込んで取り出し、即座にどこにもふれないようにして患者さ
んの骨の中に埋入します。

とても緊張する瞬間です。絶対にイプラントの表面を汚染させてはいけないので
す。これって、歯科の常識です。

一度使ったインプラントを再使用しても骨にひっつくはずがありません。
必ず炎症が起こります。

それと、一度使って失敗して取り出したインプラントがいっぱいあるということ
自体がとても不自然です。これも普通はありえないことです。

もっと不思議なのは、こんな大胆なことをしたり、保険の不正請求をするほど度
胸のある人間が自殺を試みたということです。これも普通はありえないことです。
普通このようなタイプの人は罪悪感をあまり感じず逃げようとするはずです。

自殺未遂に終わりましたが、これもそのつもりだったとしか考えられません。


歯科医として、本当に情けない悲しい話です。

 

 

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