歯周病による口腔がんへの影響
歯科医院では、虫歯、歯周病、顎関節症などの診断、治療を行っていますが、
それ以外に口の中の重大な疾患があります。
それは「口腔がん」です
舌・歯ぐき・頬粘膜・舌下・唾液腺・口蓋など、様々なところにできてしまいます。
著名な人では、二子山親方が、口腔底がんで亡くなりました。
実は、がんで亡くなる方の2%が口腔がんといわれていますが、残念ながら近い将来、4%になるのではと言われています。
つまり、25人に1人ということになります。
口腔がんの引き金は、「たばこ」のニコチンとタールだとよく言われていますが、歯周病菌(ジンジバリス菌)によってアルコールからアセトアルデヒドを作ることも原因の一つだと言われています。
つまり、お酒もお口が汚い状態で飲むと、口腔がんの原因になり得るのです。
ところが、最近の調査では、歯周病の有無だけで、発がんのリスクが高まるという報告がされ始めました。
たとえば、ロンドン大学のケンキュウチームの発表によると、20年間の追跡調査で、歯周病を有すると、
肺がん・白血病が、30%
腎臓がん・膵臓がんが、50% の比率で高まると報告しています。
別の報告では、歯周ポケットが、1mm増えると、がんのリスクが5倍ずつ増えるとの報告もあります。
つまり、酒もタバコもやらなくても、口の中が汚れているだけで、がんのリスクが上がるのです。
定期的な歯科検診のときに、自覚症状のない早期のがんを発見することがあります。
早期発見の口腔がんの5年生存率は90%ですが、発見が遅れた場合は、35%くらいに下がるそうです。
定期的なクリーニングは、その意味でも大切なことがわかってきました。
歯科塾YOBOUのSAYOSYSTEMSからの引用です