新しい麻酔薬の説明

お昼のミーティング


 

 こんにちは。勤務医の秋山です。今回の勉強会のテーマは当院に導入された新しい麻酔薬の説明でした。

 歯の治療や抜歯の時に麻酔薬を打った後に、心臓がドキドキした経験はありませんか?麻酔薬の中にアドレナリンという心臓をドキドキさせる成分が入っているからです。心臓がドキドキするだけでなく、血圧も上がってしまいますので、重度の高血圧、心疾患や糖尿病の患者さんにはなかなか使えない場合があります。

 そこで、スキャンドネストというアドレナリンが入っていない新しい麻酔薬が登場したのです。処置後、効果の消失も早いので、重度の高血圧、心疾患、糖尿病の患者さnにも安心して使えるだけでなく、全身状態に問題がなくても、麻酔薬によるドキドキ感が嫌だったり、麻酔が切れるのが遅くて不快感が強い患者さんにもお勧めです。

 肝心の麻酔効果ですが、臨床試験によって、このスキャンドネストは現在使用している麻酔薬との差がありません。しかし、麻酔が切れるのが早くなるので、30以内の処置に限られるとのことです。虫歯の治療など、ほとんどの歯科治療は30分程度ですので、その程度なら、このスキャンドネストで麻酔しても問題ないと考えていいでしょう。

 また子供の治療では、治療後麻酔が切れない間では、唇を噛んでしまうことがあります。このスキャンドネストであれば、麻酔が早く切れるので、唇を噛んでしまう頻度を減らすこともできます。

 今後も日常診療では、このスキャンドネストを活用して、無痛治療を心がけて、頑張っていこうと思いました。

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                             秋山

 

 

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