インフルエンザとお口の関係について
今日はインフルエンザとお口の関係についてお話ししたいと思います。
インフルエンザとは、インフルエンザウイルスが引き起こす感染症です。
高熱、頭痛、関節痛などの症状が現れます。
子供や高齢者では、肺炎を引き起こす等、重症化する場合があります。
せきやくしゃみなどの飛沫を吸い込んだり、ウイルスが付着したものに触れたりすることで感染します。
鼻やのどなどの気道の粘膜に付着し、細胞内に侵入したインフルエンザウイルスはその表面にヘマグルチニンとノイラミニダーゼという酵素のはたらきで細胞外に放出され、増殖して感染を拡大します。
このヘマグルチニンとノイラミニダーゼという酵素は、お口の中の常在菌として存在しています。
歯みがきや口腔ケアをおろそかにしていると、むし歯や歯周病の原因となる菌が増殖してプラーク(歯垢)となることはよく知られています。
このプラークには、気管支炎や肺炎などの発症や重症化にかかわる肺炎球菌やインフルエンザ菌のほか、重篤な感染症の原因となる黄色ブドウ球菌、緑膿菌、セラチア菌などの細菌も含まれているとみられます。
これらの細菌はプロテアーゼと呼ばれる酵素を出し、インフルエンザウイルスが気道の粘膜から細胞に侵入しやすくする特性をもっています。
つまり、お口のなかが不潔な状態を放置しておくとプロテアーゼの量が増え、インフルエンザの発症や重症化を招きやすくなるということです。
適切な歯みがきや口腔ケアでインフルエンザやその他の細菌からの感染の予防になります!
かかりつけの歯医者で適切な歯みがきや口腔ケアの指導を受け、日ごろからお口の中を清潔に保つこともインフルエンザ対策の1つになります。
SAITO