診療室での歯周病管理について
今回の勉強会では、卒後研修で学んだ歯周基本治療について発表しました。
歯周基本治療は歯周治療の中でも非常に重要な位置を占めています。
歯周基本治療は、すべての歯周疾患の方が対象になります。
ではどうのように歯周基本治療を進めていくかです。
①基礎資料の把握
基礎資料は大きく分けて3つあります。
1つ目は歯周組織検査です。主に歯肉の状態を検査します。
2つ目はレントゲン写真です。歯を支えている骨の状態を見て歯周病の進行度合いを判定します。
3つ目は口腔内写真です。
歯列、咬合の状態や歯肉の色調、形態等を治療前に撮影します。
これらの資料を分かりやすく患者さんに説明し、口腔内の状態を分かってもらうことが大切です。
②プラークコントロール
患者さんのお家でのセルフケアが不十分であればどんな処置を行ったとしてもその効果は著しく低下してしまいます。
そのため、少しでもモチベーションが上がるように、患者さんに合った歯磨きの説明や、食生活について説明させていただきます。
③原因因子、病変の除去、改善
歯ぎしりやかみ合わせ、不適合なかぶせ等、歯周病の原因となっている因子、病変を除去、改善していきます。
④スケーリング、ルートプレーニング
歯面や根面に沈着した歯石を綺麗に除去します。
その後は歯肉の状態や動揺の減少、患者さん自身のセルフケアの状態を再評価して、その結果を元に治療計画の修正を行っていきます。
⑤メインテナンス
3~6ヶ月ごとに来院していただき、心地よく、的確に、患者さんそれぞれに合った歯周病の予防や再発防止、健康維持をさせていただきます。
歯周病ではない方も3~6ヶ月ごとのお口のお掃除をお勧めします。歯周病や虫歯の早期発見もできますし、お口の健康は全身の健康にも繋がります。
今回の研修では歯周基本治療を進めるにあたっての注意事項やメインテナンスの重要性について学ぶことができました。
野村